2025年5月27日に目黒区議会にて監査委員に選出していただいてから約1年が経ちました。
議会選出の監査委員は任期が1年となっており、スケジュールとしては5~6月に目黒区すべての部局を相手にした監査、7~8月に決算監査、10月に保育園・学童など庁外の監査、11月は研修受講、12月は小学校・中学校の監査、1月~2月は財政援助団体(目黒区が補助金を出している団体、社会福祉協議会、社会福祉事業団、駐輪場の運営をしている民間企業など)の監査となっています。
その他、毎月の入出金を確認する監査、区が発注した工事の監査、歳入歳出外現金の取り扱いについての監査を行っています。
目黒区の監査委員は4名、長年区役所でお勤めされた秋丸俊彦さん、税理士の樋口隆幸さん、議会選出の佐藤昇さん、議会選出の山村まいというメンバーでした。
なぜ私が議会選出の監査員になったのかというと、目黒区議会においては第一会派から1名、第二会派から1名を選ぶ慣例となっており、私が第二会派に所属しており、他の会派メンバーの事情などを勘案した結果のことでした。
一部の人には「なぜ議員1期目のあなたが監査委員なのか?」と言われることもあり、自分でも就任当初は少し不安な気持ちもありましたが、約1年を終えた今では、目黒区全体を俯瞰的に捉え、目の前の資料を真面目に読み込み、知ったかぶりも分かったふりもせず、誠実な質問を心がけ、真摯に取り組むことができたという自信を持っています。
議会選出の監査委員で良いのか?
「区議会から監査委員を選出するのではなく、監査委員はより専門性のある人材に委ね、議会は議会としての監視機能に特化すべき」「監査委員になると月額195,000円報酬増額となるのはどうか」という意見があるので、監査委員を経験したうえでの感想を述べておきます。
監査委員に専門性のある人材を
「区議会から監査委員を選出するのではなく、監査委員はより専門性のある人材に委ね、議会は議会としての監視機能に特化すべき」
→理想としては、そのほうが監査としても、区議会としても機能を強化できるように思います。餅は餅屋というように、監査を生業としている公認会計士はやはり監査に強いんだな・・・と今回思う場面がありました。もちろん私の話ではなく、財政援助団体の一部については公認会計士に別途監査を依頼しており、その監査報告書を監査委員として聞いたのですが、資料チェックのみならず、経営者ヒアリングで感じた様子など、内部のことを良く見ているなぁとしみじみ感じる場面があったのです。
また、議員選出の監査委員になると、「すでに決算は監査で意見を表明済みでしょう」ということで決算特別委員会に参加することはできません。決算特別委員会には参加できず、とりあえず議員控え室のTVで中継を見ていたんですが、参加したくても参加できない、ただ議論を聞いているだけという状態は、私にとっては意外と苦痛なものでした。また区議会の空気に乗れない寂しさもありました。「いやいや、参加しなくていい立場のくせに、なに贅沢なこと言ってんの?」との言葉も投げられ、かなり沈みました。
議員は議員としての活動をしているほうが、区議会から孤立した気持ちにならずにいられると思います。
一方で、現実的なところをいうと、まず「監査委員により専門性のある人材を入れること」自体が難しい可能性があると捉えています。議員選出ではなく外部の監査員となると月額報酬は315,000円となりますが、それなりに監査日程で年間スケジュールが抑えられてしまうため、この報酬で公認会計士が引き受けてくれるだろうか?という懸念はあります。
現在、税理士の先生が1名監査委員になってくださっていますが、「成り手を探すのが難しかったので、最終的には自分が監査委員になった」と仰っていて、やはり候補者探しは難しいように感じます。
また、議員が監査委員になることが不合理かというと、区議会議員は二元代表制として区長を相互監視する役割を担っておりますので、区議会議員の役割は監査委員の役割にかなり近い性質であり、議員が監査委員になること自体には合理性があると考えます。
また区の事業を理解している人ではないと監査も意味をなさないわけですが、区議会議員としての経験を積んだ人であれば、すでに区の事業を理解できているわけですから、監査委員に就任してスムーズに監査業務にあたれるという点も大きなメリットであると思います。
監査委員の報酬
「監査委員になると月額195,000円報酬増額となるのはどうか」
→議長、副議長、委員長、副委員長になった場合、月額の議員報酬が増額され、これは期末手当にも反映されます。監査委員の場合は議員報酬とは別ですので、期末手当には反映されません。
これは人によって感じ方が違うかもしれませんが、わたしにとっては、監査のために少なくない日程を拘束されること、また業務時間外も資料を読み込んで質問を練る時間が必要であること、業務時間内はつねに神経を張り巡らせているため精神的疲労度は高いことから、監査委員として報酬が出ることは真っ当であるように感じました。
最後に
いろいろと感想を書きましたが、なにはともあれ1年間なんとか監査委員の役割を果たすことができて良かったなと思います。監査委員のみなさまに恵まれ、秋丸俊彦さんには「何を聞いてもいいですから、どんどん積極的に質問してくださいね」と応援してもらい、樋口隆幸さんには優しいトークで緊張をほぐしてもらい、佐藤昇さんにはユーモアで場を盛り上げてもらいました。監査事務局のみなさまも素敵な方々で、特に事務局長は面倒見が良く、母のような愛で見守ってもらいました。本当にありがとうございました。
まだ時期としては早いのですが、いろいろな気持ちを忘れてしまわないうちに、感謝の気持ちをお伝えせていただきました。