こんにちは、山村まいです。
9月は令和4年度補正予算、令和5年度決算の審議であっという間に過ぎ去りました。
令和4年度補正予算の内容は主に「区立小中学校の給食費について保護者負担ゼロにする」というものでした。
令和5年度決算の内容については全体数字を集計した後、改めて報告いたします。
本ブログでは9月における目黒区議会について全体を振り返ってみたいと思います。
9月の目黒区議会スケジュール
9月の目黒区議会の流れは以下①~⑤となります。
①本会議(一般質問、議案付託→②③④へ)3日
②常任委員会(陳情・請願の審査)2~3日
③企画総務委員会による補正予算審議 1日
④決算特別委員会 6日
⑤本会議(②③④で決めた内容について全議員で決議) 1日
①本会議
9月6日~7日は一般質問、8日は議案付託についての本会議が開催されました。
子どもの居場所作り、不登校支援、教職員の働き方改革、ペット共生社会などのテーマで各議員から区長・教育長に質問が投げかけられました。
わたしは「みんなで目黒区をさらに安心できる町にしていこう!」という友好的な雰囲気を感じました。
②常任委員会(陳情・請願の審査)
常任委員会は4つあり、各委員会に9人が所属することになります。
わたしの所属する企画総務委員会においては条例改正(東京都パートナーシップ制度を活用して区役所職員が同性婚と同様に育休等の制度を利用できるようにするもの)、陳情2件(拉致問題の啓蒙・北方領土及び竹島領土の啓蒙)、報告事項(区役所の受変電設備改修工事、都区財政調整交付金)などを審議しました。
陳情(拉致問題)の採択/不採択の決議の際、公明党さんが退席され、それを見た立憲民主党さんが「( ゚д゚)ハッ!退席という手もあるのか・・・!」という顔をして一緒に退席をされたように見えたのが印象的でした。
目黒区総合庁舎の受変電設備改修工事 20億円
目黒区総合庁舎の受変電設備改修工事とのことで、現在の受変電設備のある地下3階、電気自動車用の充電設備を設置する予定の地上1階について、実際に様子を見させてもらいました。
受変電設備は大きいので、区役所の西口左手の駐車場のコンクリートを壊して穴を開けて、そこから地下3階に設備を降ろすことになるそうです。かなり大がかり!
受変電設備が動かないとまったく仕事にならないので、年末年始の休みを利用して、既存設備→仮設の切替(令和7年末~令和8年頭)、仮設→新設の切替(令和8年末~令和9年頭)を行うため、工事完了は令和9年度になります。長期戦ですね!
新設備は20年ほど使える見込みとのことで、そうすると今から約25年後、目黒区総合庁舎は現在築57年なので、そのときには築80年超ですね。
そのときには設備更新ではなくて庁舎建替えしてほしいなぁと思います。
③企画総務委員会(補正予算の審議)
企画総務委員会にて補正予算の審議を行います。
委員会に所属しているのは9人だけですが、所属していない議員であっても真面目な方は「今年度の補正予算の審議はどうなる?」と気にかけて控え室で傍聴していたようです。
9月補正予算においては下記の内容が反映されます。
・令和4年度決算の決算剰余金が確定したことによる調整(財政調整基金・施設整備基金・学校施設整備基金への積立、国庫支出金・都支出金の返還など)
・国や都による事業の計上(新型コロナワクチン接種、ベビーシッター利用助成など)
・当初予算策定時との状況変化による変更(給食費の保護者負担ゼロ、工事延期、体育施設の減収補填など)
目黒区の区政として難しいところは、国や都の方針に大きく左右されること、また23区情勢にも大きな影響を受けること、だと思います。
国や都が提示する事業は急に決まることが多く、詳細な内容を把握できない状況でも事業を実施しなければならないといった状況も多いなか、目黒区は迅速かつ的確に対応してくださっていると思います。
④決算特別委員会
こちらは監査委員2人を除く34人で決算の審議を行います。
委員長・副委員長のあいさつでは、副委員長が緊張して「頭が真っ白になっちゃった・・・!」と言っていて微笑ましかったです(わたしも緊張しいなので、お気持ち良く分かります)
決算特別委員会では、令和4年度における実績の確認する場であるとともに、実績に絡めて今後の要望を伝える場でもあるようでした。
いろいろと勉強になる質疑がありましたが、ここでは印象的なエピソードだけ紹介いたします。
挑戦的な質疑の共産党
共産党さんの質疑はかなり挑戦的でした。
補正予算のときに区長が「目黒区の扶助費」について23区で何位かを明示されていたのですが、単純な扶助費での順位、扶助費から生活保護費を抜いたもの金額での順位を説明されたときのことを「区長はドヤ顔で語っていたが、生活保護費を抜けば順位が高いというのは意味が分からない」との過激な発言。
区長も「ドヤ顔なんてしてませんよ。事実を述べただけでしょう」とお怒りに…かなり険悪なムードになりました。
(いつも通りらしいのですが、見ていると結構ハラハラします)
笑いを取るのが上手いベテラン区議
自民党、公明党のベテラン区議さん、場の作り方が上手いです。
「ドヤ顔」を上手いこと質問に取り入れて議場の笑いを作りだしていました。
質問が予想不可能れいわ新選組
れいわ新選組さんの発言は、予想もしない内容が多いので、「いったい今度は何を言うんだろう!?」と全員が息を飲んで見守っている空気があります。
ご本人は穏やかなタイプで攻撃性は低いため険悪ムードにはならないのですが、質問自体が難解なこともあり「?」となってザワザワすることも。
・公開してはいけない内容のものを質問してしまい、不適切発言として止められたり
・ルポ死亡病院に入院している目黒区民について質問したり
・「今こそ目黒区民にお金を配るべきでは?」と発言したり
色々な思想があることを教えてくれる存在です。
区役所の皆さんをリスペクトしながら熱い想いを語る区議
目黒区を支えてくれているのは区役所の皆さんです。
区役所の皆さんをリスペクトしている気持ち、そしてもっと目黒区を良くしたいという気持ちが溢れた質問で、聞いていた私も胸が熱くなった区議さんもいました。未来会派の上田みのりさんです。
「これがダメ、あれがダメ」とダメ出しされて嬉しいひとなんて、ほとんどいません。
「あなたが本当に素晴らしい働きをしてくれて助かっている、だから、もっと頼りにしている」と言われたら、嬉しい。もっと頑張ろうかなと自分から思える。
人を動かせるのって前向きな言葉だなぁと気付かせてもらいました。
⑤本会議
本会議では、②~④の委員会で審議した事項をふまえて、全議員で賛成/反対を表明することになります。また各会派の想いを「討論」として伝えることもできます。
未来会派からは主に「目黒区はLGBTフレンドリーであることを全面に出して性の多様性を尊重していってほしい」「学校の協力を得ながら子どもたちの放課後の居場所対策を早期にすすめてほしい」「給食無償化については区立小中学校に通っていない児童、特に都立の特別支援学校や不登校についての支援を早期に検討してほしい」といったことを討論としてお伝えしました。
おわりに
9月は区議会の日程が多く、とても充実した時間を過ごすことができました。
補正予算・決算特別委員会の質問の前に「そもそも、これってどうなってるの?」という基本的な質問を各所管に問い合わせたりすることも多く、区役所の皆さんのお時間を取らせてしまっているなぁと思うところもありました。
区議会のために時間をとっていただくのは大変ありがたい一方で、区役所の皆さんを区議会のために拘束してしまっている面もないのか少し心配になったりもします。
区役所の皆さまが貴重な時間を割いて区議会に対応してくださったこと、感謝の気持ちでいっぱいです。