こんにちは、山村まいです。
選挙が終わってから、あれよあれよと日々が過ぎ、もう3カ月。
新しい世界に飛び込んでからの日々は新鮮で目まぐるしく、あっという間に過ぎ去った感覚です。
本記事では、倍率・エリア別分布・投票率など全体についての考察します。
目黒区議会議員選挙の倍率
目黒区議会議員選挙において当選するための倍率はどのくらいでしょうか。
目黒区における議員定員数は36、今回の立候補者は57人ですので、倍率は 63.2% でした。単純に計算した倍率だと「半分以上が当選するなら、ワンチャンあるのでは?」と思ってしまいますが、当選が手堅い人数を分母・分子ともに減らしたうえで倍率を計算すると、実際の倍率はもっと低くなると言われています。
ちなみに57人のうち現職が31人、元職が4人、新人が22人でした。
政治家女子48党とNHK党の存在
2023年の地方統一選挙においては、政治家女子48党とNHK党の波乱劇が話題となりました。
特に目黒区においては政治家女子48党の党首である おおつあやかさん が区議選挙に立候補されましたので、注目度も高かったようです。知名度を高めるためという理由で、目黒区議選の少し前に神奈川県知事選挙にも立候補されていましたね。これはなかなか驚きました!
区議選挙においては居住要件(立候補する選挙区域に3カ月以上住んでいること)が求められますが、知事選挙においては不要だったとは知りませんでした。選挙の決まりごとって不思議ですね。
熱心なファンもいる一方、選挙で遊んでいるように見えて不安に感じられている方もいるように見受けられました。
目黒区内エリアと候補者の分布
目黒区内におけるエリアと候補者について分析してみたところ、ちょっと面白い発見がありました。
これまで候補者がいないエリアにおいて多くの立候補があったのです(特に目立つのは下目黒と中目黒)。

新たに立候補された方々の多くは、現役区議とエリアが重ならないように配慮されていたのだろうなぁと読み取れます。
わたしが長年 住んでいる下目黒エリアには現役区議がゼロでしたが、立候補は4人。そのうち、自民 木村あきひろさん、無所属 山村まい 2人が当選しています。
中目黒エリアも現役区議がゼロでしたが、立候補は3人で(立憲 山本ひろこ さん、国民 坂元ゆうき さん、都ファ上田みのり さん)全員が当選しています。
実際問題、同じ目黒区といってもエリアによって特性は全く異なりますので、各地域に区議がいるほうが地域の実情を届けやすくなって望ましいと思います。
当選の決め手は?
立候補57人のうち当選された36人はどのような方々だったでしょうか。
現職と新人
①現職 31人のうち23人が当選(74%)
②元職 4人のうち2人が当選(50%)
③新人 22人のうち11人が当選(50%)
→ 現職のほうが当選率は高いです。
男性と女性
①男性 36人のうち21人が当選(58%)
②女性 21人のうち15人が当選(71%)
→ 今回、女性のほうが圧倒的に当選率は高かったです。日本におけるジェンダーギャップ指数は0.647と、世界125位という低ランクです。この状況に危機感を抱いている女性有権者のみなさんが区議選挙で女性を推してくれたのではないかと思います。
ちなみに現職女性8人のうち当選は6人(75%)、現職男性23人のうち当選は17人(74%)、新人男性10人のうち当選は3人(30%)、新人女性12人のうち当選は8人(67%)でした。
2期目の当選は難しい?
現職のほうが当選率は高いわけですが、現職において「2期目は鬼門」と言われています。新人で立候補する際はフレッシュ感もあって選ばれやすいものの、2期目になると同じようにはいかない。
では今回2期目の挑戦となった10人はどうか見てみると、10人中7人当選(70%)でした。そこまでベテランと違いはないようです。※1人カウントミスがあったので修正しました。
結局のところ決め手は何なのか
「区議である期間にどれだけ活動できるかが選挙の結果となる」
本来それがあるべき姿だと思いますが、多くの方々は選挙期間以外での区議活動や区政にはそこまで関心がない というのが実態ではないでしょうか。選挙公報・ポスター・街頭演説・SNSの印象で決めている方が大半だと思います。目黒区議会の本会議や委員会の内容まで把握したうえで選んでいたら相当すごいことです。
区議として懸命に活動されていた方が、選挙では落ちてしまう。普段は区議として活動していない方が、選挙で華々しく見せて当選する。
選挙に立候補して落選したとしても、必ずしも「区議としての活動が不足していた」という理由ではないのではないか と私は捉えています。
結局のところ、“SNSを活用できているか” と “選挙期間における印象” が決め手になりやすいのではないでしょうか。
投票率の推移
目黒区全体の投票率UP
前回の投票率 40.3% から、今回は 43.3% とUPしています。
「区議選は一票の差で当落が決まる面白さがある」ということが浸透してきて投票率が高まってきたことに加えて、今回は政治家女子48党 おおつあやかさん が立候補されたことにより関心を持つ区民が増えたことも要因かと思います。
目黒駅周辺(下目黒 目黒 三田エリア)の投票率もUP
もともと目黒駅周辺の下目黒/目黒/三田エリアは、目黒区のなかでも投票率の低い傾向にありました。
それが今回は 36.7% → 40.9% とUP!全体の伸び率よりも多めに伸びています。
今回、木村あきひろさんをはじめ地域から立候補者が出たことによって、区議選挙に関心を持つ方が増えた という表れかもしれません^^

まとめ
目黒区議選挙を倍率・エリア別分布・投票率など全体について振り返ってみました。
立候補されたみなさま、大変お疲れさまでした。
選挙は水もの、どのような結果になるか分からない。
必ずしても、ご本人の実力や活動実績が結果につながるわけではない。
なかなか考えさせられます。