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山村 まい -Official Web Site-

国・東京都の方針 目黒区 議会

遺族基礎年金・遺族厚生年金の受給要件 見直しの要望

2023年5月18日

こんにちは、山村まいです。

基本的には目黒区議は目黒区政を扱うことになりますが、「国及び東京都の施策及び予算」に関する要望活動を行うこともできます。

6月に目黒区議会、7月に特別区議会議長会にて了承が得られれば国及び東京都に要望書が届けられます。

今回、わたしからは遺族基礎年金・遺族厚生年金の受給要件を見直すことについての要望を提案してみようと思っています。

遺族基礎年金

遺族基礎年金の受給要件

次の1から4のいずれかの要件を満たしている方が死亡したときに、遺族に遺族基礎年金が支給されます。

  1. 国民年金の被保険者である間に死亡したとき
  2. 国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で、日本国内に住所を有していた方が死亡したとき
  3. 老齢基礎年金の受給権者であった方が死亡したとき
  4. 老齢基礎年金の受給資格を満たした方が死亡したとき

遺族基礎年金の受給対象者

死亡した方に生計を維持されていた以下の遺族が受け取ることができます。

  1. 子のある配偶者

生計維持関係認定基準

遺族が亡くなる前年の収入が850万円未満であること、または所得が655万5千円未満

受給できる金額と時期

受給できる金額

遺族基礎年金の金額は子どもの数によって異なります。

795,000円 + 子の加算額(1人目 2人目 228,700円、3人目以降 76,200円)

子ども1人 1,023,700円/年
子ども2人 1,252,400円/年
子ども3人 1,328,600円/年
子ども4人 1,404,800円/年

受給できる時期

子どもが18歳になった年度の3月31日まで(子どもが障害年金の障害等級1級または2級の状態にある場合は20歳になるまで)

遺族厚生年金

遺族厚生年金の受給要件

次の1から5のいずれかの要件を満たしている方が死亡したときに、遺族に遺族厚生年金が支給されます。

  1. 厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき
  2. 厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で初診日から5年以内に死亡したとき
  3. 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けとっている方が死亡したとき
  4. 老齢厚生年金の受給権者であった方が死亡したとき
  5. 老齢厚生年金の受給資格を満たした方が死亡したとき

遺族厚生年金の受給対象者

死亡した方に生計を維持されていた以下の遺族のうち優先順位が高い方

  1. 夫(55歳以上)
  2. 父母(55歳以上)
  3. 祖父母(55歳以上)

生計維持関係認定基準

遺族が亡くなる前年の収入が850万円未満であること、または所得が655万5千円未満

受給できる金額と時期

受給できる金額

遺族厚生年金の金額は「死亡した方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の額」。遺族基礎年金とは違い、保険に加入していた期間や保険料によって金額が異なります。加入期間が長く、保険料が高い(給与額が高い)ほど受給金額も高くなります。※加入月数が300月未満であれば300月とみなして計算

①平成15年3月以前の加入期間

平均標準報酬月額 × 7.125/1000 × 加入月数×3/4

②平成15年4月以降の加入期間

平均標準報酬月額 × 5.481/1000 × 加入月数×3/4

平均標準報酬月額が30万円であれば 37万円/年 に受給できることになります。遺族基礎年金とあわせたら子ども1人で139万円/年という計算になります。

受給できる時期

  1. 妻:一生涯(30歳未満で子どもがいない場合は5年間のみ)
  2. 子:18歳になった年度の3月31日まで(障害年金の障害等級1級または2級の状態にある場合は20歳になるまで)
  3. 夫(55歳以上):60歳~
  4. 父母(55歳以上):60歳~
  5. 孫:18歳になった年度の3月31日まで(障害年金の障害等級1級または2級の状態にある場合は20歳になるまで)
  6. 祖父母(55歳以上):60歳~

遺族年金の課題と要望

遺族厚生年金の受給対象者に男女差あり

遺族基礎年金については、かつて父子家庭は受給できないという状況にありましたが、平成26年度に男女差は撤廃されて父子家庭でも受給できるようになっています。一方で遺族厚生年金については男女差が残ったままとなり制度改正がなされていませんので、こちらも男女差を撤廃すべきと思います。(子どもは受給対象になっているので、今の制度のままでも子どもへの不利益は少ないかもしれません)

生計維持関係認定基準の判定が一度きり

遺族基礎年金・遺族厚生年金いずれについても生計維持関係認定基準の判定が一度きり(死亡した前年の収入および所得)となっており、これについては早急に見直しすべきと思います。

幼い子どもがいるため、パートナーが不在になることで従来の働き方ができなくなる(=収入が維持できずに下がる)可能性も多いに考えられますが、現状の判定基準では一度NGと判定されてしまうと、その後に収入が下がったとしても遺族年金の受給は認められていません。

また反対に、一度OKと判定されれば、その後に収入が上昇したとしても遺族年金を受給し続けることができてしまい、あまりにも不平等なケースが両立してしまうことになります。

この認定基準の判定時期を一度ではなく、年度毎に改めるよう要望します。

生計維持関係認定基準の金額が平成6年度以降 変更されていない

また生計維持認定基準の金額(収入が850万円未満であること、または所得が655万5千円未満)については平成6年度の改正以降、変更がなされていません。

当時の資料によると “所得分位10%にあたる者の推計” とのことでしたが、平成6年度から令和3年度にいたるまでの物価上昇率を考慮すると、この金額基準も見直すべきではないかと思います。

まとめ

目黒区の議会に話題になっていた訳ではないので、目黒区から要望を出す流れにはならないかもしれません。

この遺族年金に関係する方も、数としては少ないかもしれません。

でも、関係する方にとっては切実な問題だと思っています。

目黒区議会でどんな反応がでるか、、

やっぱり無理かな~…と思いつつ、見直し要望の提案をしてみる予定です。

→後日談はコチラ

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