目黒区出身 公認会計士 目黒の未来を考える

山村 まい -Official Web Site-

目黒区 お金のこと

目黒区のお金(貯金と借金)

2023年2月5日

みなさんも毎月の遣り繰りで貯金をしたり、家や車を買うときにローンを組んだりしますよね。

目黒区も同じように、お金を遣いきらないようにして貯金をしたり、必要に応じて借金をしています。

本記事では、目黒区の貯金と借金について紹介してみたいと思います。

目黒区の財政状況はピンチだった!

目黒区の財政状況は 目黒区HP>目黒区の財政状況>財政白書2021 にて、とても分かりやすく解説されています。

平成23年度まで赤字経営だった

平成23年度まで貯金を取り崩しての赤字経営だった目黒区。財政状況は健全とは言えないものでした。

この状況にいたった流れは以下になります。

★平成19~13年度に公園整備のため大規模な借金(794億円)

★平成20/21年度ではリーマンショックの影響により収入が大幅に減少

★平成20-23年度まで 貯金を取り崩して対応

★平成23年度での純資産は マイナス251億円

平成24年度から 財政健全化を目指す

平成23年度に貯金が104億円まで落ち込み、純資産がマイナス251億円になってしまった目黒区。

このままではマズイ!ということで「財政健全化に向けたアクションプログラム」を実施し、財政運営上のルールを定めました。

※ルール※

①各年度の支出は収入の範囲で

②残ったお金の1/2と1/10は貯金

③借金は年間20億円まで

このルールに従って財政健全化を目指して堅実な運営を行ってきた目黒区。その後は順調に貯金を増やしていきます。

堅実に貯金を増やした目黒区

平成24年度から財政健全化を目指した目黒区。堅実に借金を減らして貯金を増やし続け、平成27年度には貯金が借金を上回ります!

こちらは財政白書の数値から作成した表です(単位は億円)

令和2年度末での貯金(積立基金)は530億円、借金(特別区債)は119億円、純資産は 411億円 となっています。

ただし、喜ぶにはまだ早い。目黒区はこれから、大規模な支出をしなければならないのです。

小中学校の建替えに1700億円

目黒区の小中学校の8割が、すでに築50年を過ぎているのです。

わたしが通った下目黒小学校も築59年…もう相当に古い状態です。

(もう早くにも建て替えをして欲しいところですが)目黒区では、安全が保たれる築80年になるまでの30年間にわたって順番に建て替えをする計画となっています。

こちらの建替費用の試算額は 1700億円

物価高を考慮すると、さらに必要な金額は高くなるのではないかと危惧されます。

小中学校以外の区保有施設も建替えが必要になってきますので、今後も財政を引き締めながら、堅実な財政基盤を築いていく必要があります。

まとめ

ここでは、目黒区の貯金と借金について紹介いたしました。

平成24年度より財政健全化を目指し、十分な成果を出している目黒区。

ただのバラマキではなく、インフラ整備など必要不可欠なものに絞るなど、政策の要/不要の見極めが大事ではないかと思います。

※数値について※

ここでは「財政白書」の数値を利用しています(「財政白書」は普通会計の数値を扱っており、「主要な施策の成果等報告書」一般会計の数値と異なります)

-目黒区 お金のこと

© 2025 山村まい 公式サイト. All Rights Reserved.